社内勉強会

【キオミル定期勉強会レポート】第5回 「仮説トレーニング」研修

2024.05.14

萩尾 奈未

萩尾 奈未

こんにちは、キオミル株式会社のデザイナー/コーダーの萩尾です。キオミルでは月1回、社外の有識者の方を講師としてお招きして社内勉強会を行っています。先日は、株式会社マーケットヴィヴィッド様にご協力いただき、営業が考えて動ける力「営業考動力」を身につける講座を受講しました。

マーケットヴィヴィッド様による研修は、12月に続いて今回で2回目です。前回の「営業ゲーム研修」の振り返りと定着を狙い、より実践的な力をつける「仮説トレーニング」研修をしていただきました。

営業ゲーム研修の模様を紹介したブログ記事はこちら
【キオミル定期勉強会レポート】第3回 営業ゲーム研修

講師は前回と同じく、株式会社マーケットヴィヴィッドの内田様にご担当いただきました。

今回の講師

株式会社マーケットヴィヴィッド 内田弦希様

株式会社マーケットヴィヴィッド 内田弦希様

大学生時代にインターン生として活動するなかで、マーケットヴィヴィッドが開発・提供するオンラインボードゲーム型の研修「営業ゲーム」に魅了される。
卒業後にそのまま入社し、顧客の課題解決のために経営レベル〜現場までの幅広いコンサルティング活動も経験。
現在はこれまで培った経験を活かしながら、研修事業の営業だけでなく営業ゲームのメイン講師として活動中。
顧客に寄り添ったサポートを信条としている。

株式会社マーケットヴィヴィッド 公式サイト

結果から先に申しますと、キオミルの現メンバーは現在営業職に就いている人も過去に営業経験がある人も少ないですが、職種を超えて活用できる思考方法が習得でき、かなり満足度の高い研修になりました。

そもそも、Web制作会社がなぜ「営業研修」を受けたのか?
「営業考動力」を身につけることで、日頃の仕事はどう変わるのか?

そんな点にも注目しながら、読み進めていただけたら嬉しいです。

研修の狙い

12月に実施した「営業ゲーム研修」では、オンラインのボードゲームを使って、営業が顧客から案件を受注し、予算を達成できるようPDCAサイクルを回していく様を体感しました。

「営業ゲーム研修」ボードゲームのイメージ

株式会社マーケットヴィヴィッド 公式サイトより引用

キオミルのメンバーは、デザイナーやエンジニアなど営業経験がほとんどないメンバーも多く、ゲームでは健闘する人がいた一方で、思うように達成できない人もいました。

この営業ゲームの面白いところは、人生ゲームのように波乱万丈でありながら、運の要素だけではなく、きちんと営業の原理に基づいて作られている点です。実践的な仕掛けがされているため、「できる営業」の動き方をすれば、より確実に成約できるようになっているのです。サイコロの目、つまり運のせいではなく、要所要所で判断を迫られたときにどう対応するか。その判断の一つ一つが営業の明暗を分けていることを感じました。

いわゆる営業センスのある・なしといった漠然とした概念は、単に営業をうまく進めるためだけのものではありませんでした。ディレクター、デザイナー、エンジニアなど、Web制作の現場にいる営業職以外のメンバーにとっても、日頃の仕事上のPDCAを効率良く回すためのヒントをたくさん得られました。

営業研修でありながら、対象者は業種や職種を限定しない。
「人生をよりよく動かすヒントが得られる研修」と言っても過言ではない。
それが、営業ゲーム研修の一番の特長だといえます。

今回の「仮説トレーニング」では、「営業ゲーム研修」で学んだことを振り返りながら、実際に商談の質を高めたり、受注確率を上げたりするために何をすべきかという視点で、実践的なシナリオに落とし込んでいくための思考方法を学びました。

仮説トレーニングの位置づけ

前回の営業ゲームを通じて明らかになったとおり、営業は決まるかどうか分からないお客様に時間と労力を注ぐ職種、つまり「確率職」です。そのため、数々の不確実性を制していかに勝率・決定率を上げるかがポイントとなります。

営業の案件には、進捗ごとにフェーズが存在します。そして、フェーズごとに勝率を上げるための最適な「考動」があるはずです。しかし、実際の現場ではただ漠然と訪問という「行動」を繰り返しているケースも少なくありません。だから、勝率を最大まで引き上げられないのです。

事実、できる営業の方ほど「訪問前の準備・段取りが8割」と考えており、「営業のシナリオで勝負は決まる」と自覚しているそうです。

仮説トレーニング研修は、各フェーズにおける実践的な営業シナリオを考え、その精度を高めていくことが主な目的です。

株式会社マーケットヴィヴィッド 公式サイトより引用

【前半】前回の「営業ゲーム研修」の復習

前半のパートでは、記憶の定着は難しいという前提のもと、約1時間を使ってじっくりと前回の「営業ゲーム研修」の復習・定着を行ってくださいました。一過性で終わってしまう研修が多いなか、定着を図るためにここまで丁寧に復習の時間を取っていただけるのは大変ありがたかったです!

この復習パートは研修の理解を深め、後半の仮説トレーニングの質を高めることに大きな役割を果たしたと感じました。

復習パートでは、主に以下の内容を確認しました。

  • 研修の目的は「営業の見える化」を目指すこと
  • 毎期目標を達成をするためには、「再現性の高い達成シナリオ」が必要
  • 営業ゲームはPDCAゲームであり、達成には計画的な「考動」が必要
  • 案件「数」を増やす、案件を「段階的に」進める、案件の「決定確率」を上げる この3つを同時多重並行するのが優秀な営業であり、それを同じ時間軸で行うので難しい

これらの内容を踏まえて、考えもなく行動を繰り返すのではなく、計画性を持って達成するための営業シナリオを作るという方向性を確認しました。

株式会社マーケットヴィヴィッド 公式サイトより引用

【後半】実践的な例題で「仮説」立てを体感する

後半のパートは、いよいよ「仮説トレーニング」の実践です。実際の現場を想定したうえで仮説を立てていきます。学習効果はインプット3対アウトプット7が最適であることから、今回の仮説トレーニングではアウトプットとして「書き出す」ワークにもたくさん取り組みました。

顧客との間に実際に起きそうな事態を例題として設定し、前回からの学びに基づいて自分なりのゴール設定をしたうえで、目的達成までの営業シナリオを描く個人ワークを行いました。

各自がExcelシートにその場で書き込み、後から発表をすることで自分がどこまで理解できているかを確認しました。さらに、自分にない発想を他者の発表から学んでいきます。

そして最後に、講師の内田様より「できる営業」の回答例をご紹介いただきながら、仮説考動のヒントをいただきました。

解説の内容のうち、特に私が感銘を受けたポイントを記載させていただきます。

  • 「動・動・動(やってみないと分からない)」という事態を脱却して仮説考動をするためには、目的(着地)から考えて、手段と手法を選んでアプローチすることが必要
  • 例えば、顧客訪問をする前に、意思を持った着地設定をすることで、訪問の目的を作る
  • 目的は、相手のリアクション。何に関する合意形成が取りたいのか? その目的に合わせて動く必要がある

目的を意識しないまま動くのは、「御用聞き営業」の状態に過ぎません。そこから脱却し、仮説を立てて考動することで、訪問の質・精度を上げることができます。依頼の背景や目的を理解し、顧客が気づけていない事柄にも配慮する必要があります。さらに、依頼がなくても潜在ニーズを掘り出し、ニーズを作り上げる……そんな「できる営業」にステップアップしていくと、結果的に案件の数も増え、成約も増えるのです。

内田様の解説をお聞きするうちに、私は今まで頭の中で目的・手段・手法が一緒くたになっていたことを自覚しました。

例えば、「〇月✕日はA社とミーティングなので、誰に同行を依頼して、こんな話をして……」と、つい営業の「手法」を先に考えていました。営業の「目的」を意識しておらず、複数のシナリオの準備もしていないため新たな展開に対応できなかったり、ここまで合意形成したかったのに曖昧になってしまったりと、失敗を繰り返していたのです。

ボトルネック解消のために

営業の現場に限らず、何をやっても仕事がうまく行かないという状態に陥ることがあります。それを「運が悪かった」と捉えていては、いつまで経っても解消することができません。また似たシーンで案件の停滞が発生します。

優秀な営業の方は、「案件はどこかで停まるもの」と認識しているそうです。だから、停滞することを前提にシナリオを立てているそうです。

Web制作のプロジェクトにおいても、営業と同様にプロジェクトが停滞することがあります。顧客とキオミルが、最初は同じ目的に向かってプロジェクトを遂行していたはずなのに、次第に要件が曖昧になったり、不透明になったりすることがあります。ほかにも、予算の問題や追加要件が発生したり、一度決定した事柄に予想外の変化が訪れたり、急に顧客からのリアクションが途絶えたり……。プロジェクトの停滞原因は今思えばたくさん思いつくのに、それらの事象に対して日頃から前もって仮説立てて対処することはできていませんでした。2手先、3手先を考えるべきなのは、営業に限ったことではないと痛感しました。

さらに、「仮説トレーニング」の解説のなかで、着地点を3つ用意するというお話がありました。着地点を3つ用意しておくことで、最高のシナリオに事が運ばなかったときにも、次点を目指せるというメリットがあります。また、着地点が3つあれば貴重な顧客との接触機会を無駄にすることなく、何らかの成果を得られる可能性が極めて高くなります。そのためには、とにかく準備が大切だと感じました。着地点を増やせば、当然シナリオも複線化するため、プランA、プランB、プランCと複数の用意が必要になるからです。目的意識を持って仕事に臨んではいましたが、着地点を3つも用意するというのは私もできていなかったので、大きな学びでした。

全体を通しての感想

前回の「営業ゲーム研修」と今回の「仮説トレーニング研修」という、2回にわたる「営業考動力」講座により、私は「営業は準備・段取りが8割」と言われる理由を根本から理解することができました。そして、自分ならどうするかを実践的に考えられる力がついたと感じています。

本来は成功体験もあるはずなのに、再現性がない。
仮説検証をしていないために行き当たりばったりの行動で、質や精度を上げられない。

そんな自分の今までの姿を客観的に振り返ったとき、「恥ずかしいな、もったいないな、やり方を改善したらもっとうまく行くはずなのに」と、素直に改善の必要性を感じました。そして、今まで業務がうまくいかなかった原因と、次はどうすれば良いのかが明らかになったことを感謝するとともに、「もっと早くこの講座を受けたかった!」と思いました。

受講前は「そもそも、Web制作会社がなぜ営業研修を受けるのか?」と、ピンと来ていませんでしたが、受講後は以下のような人にこの講座を強くオススメしたいと感じています。

  • 目標をより確実に達成したい人
  • 計画的な考動により仕事の質を上げたい人
  • 同時多重的な業務をうまく回したい人

「営業考動力」は、営業という職種に限らず、目標達成プロセスの見直しに共通して使える思考方法です。

私は手始めに、今回の学びをもとに自分が使いやすいシートを作成してみたいと思います。そして、仕事を進める前にまずシナリオを書き出してみます。それを習慣として続けることで、準備・段取りを徹底し、仮説検証ができるようになれたら、確実に業務の質を上げられるという手ごたえを感じました。

参加したメンバーの感想

最後に、当講座に参加したキオミルのメンバーの感想を紹介します。

橋本/ディレクター
今回はあらゆる事象が起きることを事前に想定し、事象が起きたときにどうすべきかを考えることの重要性を学びました。まさに「仮説」になるかと思いますが、この部分をどこまで広い範囲かつ現実的に捉えられるかがポイントになると思います。これは営業に限らず仕事をする上でいかなる場面にも役立つと思うので、今後役立てていきたいです。

西村/デザイナー・ディレクター
仕事が進行するなかで、すでに獲得している案件であってもプロジェクトが途中で停滞してしまったり、要件が変わってしまったりすることがあります。都度判断を変え続けて対応していくことは同じで、着地を見据えて常に2〜3手先を考えることの重要性に気付かされました。今までは落としどころの見極めとシナリオの複線が甘い部分があったので、今回学んだことを実務でも活かしていけるよう、繰り返し振り返ってアウトプットしていきたいです。

難波/ディレクター・デザイナー
キオミルではいただいた相談に対し、ヒアリング→提案という流れが多いがゆえに、意志のある営業、意志を持ったゴール設定をしないと簡単に御用聞きスタイルになってしまうなと感じました。また、相手のリアクションをゴールにするというのはとても分かりやすかったです。そして、あらゆるシナリオを想定して行動計画を作っておくことで、今まで「相手次第」「状況的に仕方ない」と片付けてしまっていたことも、もっとコントロールできるとイメージが持てました。

山内/エンジニア
私は営業の経験がないのですが、新卒でまだおぼつかない自分の作業に置き換えられるところが沢山ありました。その中でも、「ゴールを設定すること」と「何かを作るだけでは三流」という話が自分に刺さりました。私は、一日の作業の中でゴールを設定することが下手で、つい忘れてしまったり、作り切ることに必死になってしまったりしてその先まで考える優先度が低くなっていたので、自分自身を見直す機会になりました。

今回の研修では職種や営業経験に限らず、「目標設定と達成に向かうプロセスという業務の共通課題に対してどう取り組むべきか?」を一人ひとりが考えられるようになったことが大きな収穫でした。

また受講したいという声も多かった、マーケットヴィヴィッド様の「営業考動力」講座。キオミルではきっとこの学びを活かして、全メンバーが成長を遂げられると考えています!!

貴重な機会をいただき、誠にありがとうございました。

この記事の執筆者

萩尾 奈未

萩尾 奈未

1992年生まれ。大阪府出身。出版業界にて広報業務を経験。イラスト描画の経験はあったものの、視覚的にわかりやすく伝えるデザインの難しさと面白さを実感。プロフェッショナルを志し、デザインスクールを経て、キオミルに入社。趣味は漫画と筋トレ。

    この記事の編集者

    水島 なぎ

    水島 なぎ

    1985年生まれ。福井県出身。「書く・編む・正す ことばのよろず屋」を掲げる、フリーランスのライター・編集者・校正者。実用書系出版社の企画編集者として培った編集スキルやディレクションスキルを生かし、紙媒体やWebなど幅広い分野で活動中。正しい日本語、読みやすい日本語、誤解されにくい日本語への提案が得意。

    ことばのよろず屋

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