社内勉強会

【キオミル定期勉強会レポート】第3回 営業ゲーム研修

2024.01.25

萩尾 奈未

萩尾 奈未

こんにちは、キオミル株式会社の萩尾です。キオミルでは今期の新たな取り組みとして、各分野の外部有識者を毎月お招きし、社内勉強会を開催しています。
第3回となる12月の勉強会では、株式会社マーケットヴィヴィッドの内田様に「営業ゲーム研修」を開催いただきました。株式会社マーケットヴィヴィッドでは、営業が考えて動く力「営業考動力」の実践と定着を目的とした研修事業を行っておられます。

過去の勉強会レポートはこちら
10月の勉強会のレポート記事はこちら
11月の勉強会のレポート記事はこちら

今回の講師

株式会社マーケットヴィヴィッド 内田弦希様

株式会社マーケットヴィヴィッド 内田弦希様

大学生時代にインターン生として活動するなかで、マーケットヴィヴィッドが開発・提供するオンラインボードゲーム型の研修「営業ゲーム」に魅了される。
卒業後にそのまま入社し、顧客の課題解決のために経営レベル〜現場までの幅広いコンサルティング活動も経験。
現在はこれまで培った経験を活かしながら、研修事業の営業だけでなく営業ゲームのメイン講師として活動中。
顧客に寄り添ったサポートを信条としている。

株式会社マーケットヴィヴィッド 公式サイト

「営業ゲーム」は、オンラインゲーム形式で参加できる研修です。そのため今回の勉強会では、キオミルメンバーは各自、自宅やオフィスのPCから参加しました。

勉強会の様子

勉強会前にもアンケートを取りましたが、実は現在のキオミルメンバーの半数は営業経験がありません。また、現職がデザイナーもしくはエンジニアの制作担当者が半数を占めています。

私自身もこれまで営業経験がなく、現在も制作を担当しているため、現時点では営業をすることはありません。

しかし、今回の勉強会は営業職に限らず、目標達成に向けてPDCAを行うさまざまな職種に応用できる内容でした。題材は「営業」ですが、目標達成するための考え方や思考プロセスを学ぶことができるので、営業経験がない方、営業職でない方にもぜひ読んでいただきたいです。

営業ゲームの目的

営業ゲームとは、マーケットヴィヴィッド様が独自開発したPDCA実践のビジネスボードゲームです。営業が目標予算を達成をするために行うPDCAを疑似体験できます。
ゲームを通して営業の重要な要素を体系的に学び、同時に普段の自分にも気付くことができます。

営業ゲームの目的は、ただ目標を達成することではありません。目標達成までの道のりを「考える」ことに重点が置かれたゲームとなっています。
マーケットヴィヴィッド様の公式サイトに記載されていた営業ゲームの目的を、引用させていただきます。

優秀な営業の「当たり前」を共通言語化し、目標達成できる組織をつくる
体験参加型のゲームにより、PDCAの本質を「自ら考え、気づく」仕掛けとなっています。(優秀な営業の当たり前を体感を通して、学んでいきます)優秀な営業の当たり前を「見える化」し、目標予算達成するための考え方や思考プロセス(原理原則・重要指標)を営業組織内で共通認識・言語化することで、常に目標達成できる強い営業組織づくりを図ります。

株式会社マーケットヴィヴィッド 公式サイトより引用

ここからは、勉強会の内容を詳しくご紹介していきます!

できる営業、優秀な営業とは?(感覚的ではなく体系的に身につける)

勉強会は、「できる営業、優秀な営業とはどんな人のことでしょうか?」という問いかけからスタートしました。
メンバーからは「報連相が早い人」「適切に周囲に働きかけができる人」「先を見据えて行動できる人」などの回答が挙がりました。捉え方は人によってさまざまです。
このように私も感覚的に「できる営業、優秀な営業とはどのような人か」を捉えていましたが、今回の勉強会ではより体系的に教えていただきました。

勉強会の様子

これまでにも、さまざまな商材を扱う企業様がこちらのゲームに参加されたとのことですが、営業が考えなければならないこと(=本質)は同じだそうです。つまり、優秀な営業は、営業する商品が変わっても業界が変わっても、営業成績は変わらないというのです。
優秀な営業の営業力はどのようにして構成されているのかを、下記のようなピラミッドの図を用いて解説いただきました。

「ポテンシャル」と「社会人基礎力」という二つの土台がしっかりしていることが大事です。逆に、最上段にある商品知識や専門知識、業界知識などが大きくなり逆ピラミッドになってしまうと、単なる頭でっかちになってしまうこともあるというお話をされていました。

営業力は、顧客と接触しているときの「コミュニケーション力」、顧客と接触していないときの「考える力」、この二つが両輪となっています。そして、今回の研修は中段にある「考える力」を強くする取り組みになっているそうです。

「営業は段取り8割」ともいわれており、考え、準備しておく力を備えることが重要と伺いました。事前にシナリオを考えることで、営業の質が高くなるそうです。

私も考える力が大切だという認識はありましたが、このように体系的に考えることはできていませんでした。「ポテンシャル」「社会人基礎力」「知識」「コミュニケーション力」「考える力」が必要だと思いながらも、どの要素も個別に捉えていました。
体系的に知ることで、どの部分が自分に足りていないか、今後はどの部分にウェイトを置いてどこから鍛えるか、どのくらいの時間や労力を使って鍛えるか、などの判断がしやすくなると思います。
優秀な営業のイメージについても、単に「話し方が上手い人」「コミュニケーションが上手い人」という思い込みがありましたが、ここまでのお話を聞いて、それだけではないのだと納得することができました。

営業ゲームを体験してみる

営業における考える力について、どのようなことを考え意識し、判断、行動すればよいのかを、オンラインボードゲームの営業ゲームを実際に体験しながらご講義いただききました。

4チームに分かれて営業ゲームを行い、合間に講義を挟むというスタイルで進みました。このゲームの合間に講義を挟むというスタイルが、勉強会の内容を飲み込みやすくしていて、感動しました。まずはゲームにトライしてみて、疑問も持ち、自身で考え動く。その後の講義にて詳しく解説していただくことで腹落ちする、という仕組みになっています。それも数回に講義を分けて、少しずつ種明かしが行われるので、自身で考えることに重きが置かれた講義スタイルになっていました。

営業ゲームは営業の擬似体験ができるゲームで、まず目標予算の設定が行われました。目標は1億5千万円でした。
ゲーム上では、案件のプロセス管理(案件発生、既存案件を進める、クロージングを行う)や、スキルアップなどを行います。このゲームは実際の営業活動に基づいて作られているそうで、通常はこれらのスキルをOJTで訓練することが多いとのことでした。

株式会社マーケットヴィヴィッド 公式サイトより引用

簡単なゲーム説明の後、4チームに分かれてさっそくチャレンジしてみました。
リアルと紐付けて考えることが大事なゲームでしたが、実際にやってみないことには分からない部分も多く、私は最初、「人生ゲームに似ている……」という印象を受けました。

勉強会の様子

自分の傾向を把握する

営業ゲームの進め方が段々と飲み込めてきたころ、1回目の種明かしが行われました。
「こちらのゲーム、運は平準と考えてトライしてほしい」というアドバイスをいただきました。
確かに、現実でも不運なことや予測不可能なことは起こります。そんなときにも判断したり準備したりするためにも思考力が必要なのだと思いました。
さらにゲームを進めていくなかで、どう判断しているか、どう対応するかなど、自身の傾向も把握していくことで、自分の課題を認識してほしいとのことでした。

種明かし後はまたゲームに戻りました。自分の傾向や、ほかのメンバーの傾向をよくよく観察していると、

  • 慎重に確実に案件を進める人
  • クロージングを積極的にかける人
  • スキルを上げる人

など、各々の考えや個性が分かりやすく出ていました。(ちなみに私は、慎重に確実に進める人でした。)
こういった傾向を把握しつつ、自身の計画に応じて、改善していけばいいのだなと思いました。
例えば、私の場合だと慎重になりすぎて既存案件の進行が遅くなるのですが、実際の案件だとクレームに繋がるなど、良くない結果になるかもしれません。また、目標予算達成のために必要な案件数を獲得するにはスピード感も重要になります。ここで、自分の課題と傾向に気づくことができました。

同時多重的に考え、コントロールできる要因をいかにコントロールするか

その後、2回目の種明かしが行われました。
目標予算達成のためには、「案件の数を増やす」「段階的に進める」「勝率を上げる」など、複数のことを同時かつ多重的に考える必要がありました。また、ゲーム内で起こる予期せぬできごと、つまりコントロールできない要素に臨機応変に対応することも大切だそうです。
現実でも起こりうるトラブルがゲーム内でも起こっていたのですが、自身でコントロールできる部分で、いかにそのトラブルに対応するかが問われていました。
普段の業務でも、突然トラブルが起こったり、複数のタスクを抱えたりすることは起こり得ます。そういう場面でどのように対応するか、前もって計画しておくかなど、普段の業務に置き換えて考えることができました。こうやって、うまくPDCAを回していくのだそうです。勉強会では複数の料理を作る場面を例に挙げて解説していただき、とても分かりやすかったです。種明かし後は、再度ゲームに戻りました。

目標予算達成できる人の特徴

最後の営業ゲームではクロージングが成功する人も多く、メンバーもゲーム自体を楽しんだ様子で終了しました。私自身も最後に数件のクロージングが成功し、楽しくゲームを終えることができました。

最後の種明かしでは、今回体験した営業ゲームで目標予算が達成できる人の特徴について伺いました。
営業ゲームで高い記録を保持されている方、もしくは目標予算達成される方は、実態と照らし合わせて考えられる方だそうです。

目標予算の設定、プロセス・タイムマネジメント、目標までのギャップ、具体的な数字を割り出すなど、実際の営業に置き換えて考えることが重要だということでした。ゲームを通して、このほかにも計画に沿った優先順位をつける、言語化・指標化して計画を見直す、などのPDCAを繰り返し営業ゲームで体感することができました。

あとは、状況の変化やコントロールできない要因を言い訳にしないことも大切だそうです。

イベントを通じての所感

これまでの私は営業に関してはまったくと言っていいほど知識がありませんでしたが、必要なスキルや行動は違えど、目標設定やプロセス・タイムマネジメントなど重要な部分はほかの業務と同じなのだと今回の勉強会で気づくことができました。

また、最近はタスク管理や目標設定に課題を感じていたので、今回教えていただいた「仮説に基づいて計画を立てること」や、講義の最後におっしゃっていた「文字で書けるレベルで具体的にする」というところが、個人的な課題へのヒントになりました。

(余談ですが、タスク管理の課題において、キオミル代表・椿坂のブログも参考にしました! 興味のある方はぜひご覧ください。Todoistを用いたGTD式タスク管理術

さらに、参加したほかのメンバーの計画的な判断や積極的な動きを見て、刺激を受けました。
今回は貴重な機会をいただけて大変ありがたく思います!
内田様、改めてありがとうございました!

参加したメンバーのイベントを通じての所感

最後に、今回営業ゲーム研修に参加したメンバーの所感もご紹介します。
普段から営業に携わっているメンバーはもちろん、あまり営業に関わりのないメンバーも学びが多かったようです。

田中/ディレクター・ライター
営業に限らず、現場で起きていることの多くは、実はある程度コントロールが可能。だから、予想外のことが起きてもできるだけ流れに動じず、言い訳もしない。先を予測しながら計画的に、意識的に仕事をしなければいけないんだ、ということを感じました。

難波/ディレクター・デザイナー
不可抗力もあるとはいえ、自分の計画と選択によって結果が左右されることを実感し、
実際の営業シーンと結びつけながら考えて参加することができました。そのなかで、自分の悪い癖にも気づくことができました。

橋本/ディレクター
営業研修というと、一般的にプレゼン方法やコミュニケーション術などを学ぶイメージがありました。
しかし、今回の研修はゲームを通じて長期的に再現可能な営業方法について学ぶことができ、とても有意義な時間となりました。

林/エンジニア・デザイナー
自分はほとんど営業経験がないため、実際にどんなことをするのか、どのような段取りで進めるか、ふわっとしたイメージしかありませんでしたが、ゲームという形で体験したことで「営業とは何か?」という知識が深まりました。また、営業職以外でもほかの職種にも適用できるプロセスを得て、なるほどと思いました。

小山田/デザイナー
「同じ時間帯で、自分のスキルを上げつつ受注するのは難しい。複数を同時にパラレルにやらないといけない」ということを解説いただいたときは、「これが自分の弱いところだな」と思いながら聞いていました。

今回の講師

株式会社マーケットヴィヴィッド 内田弦希様

株式会社マーケットヴィヴィッド 内田弦希様

大学生時代にインターン生として活動するなかで、マーケットヴィヴィッドが開発・提供するオンラインボードゲーム型の研修「営業ゲーム」に魅了される。
卒業後にそのまま入社し、顧客の課題解決のために経営レベル〜現場までの幅広いコンサルティング活動も経験。
現在はこれまで培った経験を活かしながら、研修事業の営業だけでなく営業ゲームのメイン講師として活動中。
顧客に寄り添ったサポートを信条としている。

株式会社マーケットヴィヴィッド 公式サイト

この記事の執筆者

萩尾 奈未

萩尾 奈未

1992年生まれ。大阪府出身。出版業界にて広報業務を経験。イラスト描画の経験はあったものの、視覚的にわかりやすく伝えるデザインの難しさと面白さを実感。プロフェッショナルを志し、デザインスクールを経て、キオミルに入社。趣味は漫画と筋トレ。

    この記事の編集者

    水島 なぎ

    水島 なぎ

    1985年生まれ。福井県出身。「書く・編む・正す ことばのよろず屋」を掲げる、フリーランスのライター・編集者・校正者。実用書系出版社の企画編集者として培った編集スキルやディレクションスキルを生かし、紙媒体やWebなど幅広い分野で活動中。正しい日本語、読みやすい日本語、誤解されにくい日本語への提案が得意。

    ことばのよろず屋

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