デザイン

「自分のデザイン」ができるまで〜新卒1年目デザイナーの苦労と成長〜

2024.03.29

小山田 笑渚

小山田 笑渚

こんにちは! キオミルの小山田です。キオミルに入社して約10ヶ月ほど経ちました。最近は担当する業務が少し変わり、バナー制作などのサポート業務からだんだんとベースデザインの業務を任せていただけるようになりました。

今回は、初めてベースデザインを行ったときにに苦労したエピソードと、そこからどのような方法で「自分のデザイン」に仕上げることができたのか、どう成長できたのかをブログとして書きました。私と同じような新卒デザイナーさんはもちろん、先輩デザイナーのみなさんにも、「分かる〜」や「あるある〜」と共感していただけると嬉しいです!

【苦労期】「誰が作ったデザイン?」と自分のデザインを失った

苦労期

初めてのベースデザインでは、なかなか自分が思い描いているデザインにならず、「これは誰が作ったデザインなの?」と思うほどにドツボにはまってしまいました(笑)

特に苦戦したポイントを2つご紹介します。

1.これは設計のままでは?「ワイヤーのままデザイン」

Web制作では、全体的なサイトの流れをお客様と共有するためにワイヤーフレームを作成します。そこからデザインに落とし込もうとして、ただ色をつけるだけ、ただ太くするだけになってしまい、「少し装飾しただけの、ただのワイヤーフレーム」ができてしまいました。これではデザインとはいえませんし、デザイナーとしての自分の考えが何も入っていない、カラカラなデザインになってしまいます。

お恥ずかしい話、先輩から「ワイヤーフレームに色つけただけだね。もう少し考えよう」とアドバイスをいただいてしまいました。まだまだ自分の引き出しが足りていないと実感します。

2.フィードバックで言われたことをそのまま反映しただけの「先輩のアドバイス通りデザイン」

先輩のお時間をいただき、クオリティチェックを行う時間があります。そのときにアドバイスいただいたことを「はい、分かりました!」と何も考えず、そのまま反映してしまっていました。これこそ成長できないポイントだったのです。

「アドバイス通りに行ったら自分のものにならんよ!!」と先輩から指摘され、「たしかに何も自分のものになっていないし、何の成長もない」と思いました。自分のデザインでもなく、クライアントさんの課題や目標を達成するために頑張っていた意識も失いかけていました。

【成長段階期】「誰のデザイン?」から「自分のデザイン」へ変えた方法

続いて、苦戦期を乗り越えた方法を3つご紹介します。この方法は「いつもやっているよ」と思われる方も多いかもしれませんが、私にとっては大きな気づきになりました。当たり前ができていないと何もできないんだと実感しました。

1.参考サイト見みるだけの時間を作る「手を動かさないデザイン」

デザインを始める前にイメージ作りとして参考サイトをたくさん見るようにしていますが、デザインに苦戦したときにもこの時間を作ることが重要だと知りました。先輩から、「30分集中して参考サイトを見てみて!」とアドバイスいただき、実際に行ってみました。

その結果、今苦戦している部分を重点的に見ることができ、「このレイアウトしかできない」「ワイヤーフレームのまま」という悩みが解消されました。悩んだらとりあえず手を動かそうと思っていましたが、あえて手を動かさない時間を作ることも大切なんだなと、この方法を実践して実感できました。

2.既存デザインから離れて作る「リスタートデザイン」

すでに作られたデザインを工夫しようとしても、位置を変えたり、フォトサイズや余白を変えたりしただけの、あまり変わり映えしないデザインになってしまうことがあります。先輩からは、「いったんアートボードを真っ白にして考え直すといいよ」とアドバイスをいただきました。

真っ白にして考え直すことで、今までとらわれていた固定概念がなくなり、「この部分のデザインをどうしよう」と悩んでいた壁を壊すことができました。私は、この方法を試すとかなり覚醒します!本当におすすめの方法です。

3.違うパターンで何案も出してみる「パターンデザイン」

2の方法と少し似ていますが、凝り固まったときは頭を自由にしていろいろ試してみることが大切です。私の場合は、参考サイトを見終わった後にこの方法を実践すると一番効果が出ました。固定概念から一度離れて「こういうパターンもありかも」「ここを少しずらして変えてみるのもありかも」と、複数のパターンを出しながらレイヤーを何個も作ることで、最終的に一つまとまったいい案ができます。このときに大事なのが、「これはダメだ」と思ったデザインも削除はしないということです。過去の「ダメだ」は、未来の「良い」につながります。

私は、10パターン以上も細かく作成するようにしています。覚醒するとパターンがたくさん出てくるので、デザインが楽しくなります。

【成長期】「自分のデザイン」へ

ここまでに紹介してきた方法を試し、無事「自分のデザイン」へと完成させることができました。苦戦期には「デザインなんて楽しくない! 苦しい苦しい!」と耐えながらいつも作成しています。しかし、成長期になってくると「楽しい! もっとこうしようかな」と前向きな感情になります(笑)そういう境地にたどりつくまでには、長い道のりを乗り越えて「自分のデザイン」にしていきます。

もちろん、自分だけではここまでたどりつけないので、先輩の力を大いにお借りしています。キオミルは少人数の会社だからこそ、悩んだ時には先輩にすぐアドバイスや考え方を聞いて、実践に活かせます。この環境のありがたさを感じながら大苦戦し成長し続けられています。

【まとめ】成長には苦労はつきもの

初めてのベースデザインについてアドバイスをいただくときや、終わった後にも、先輩からは「誰しもが初めは通る道」と温かいメッセージをいただきました。もらったアドバイスを生かしきれなかったり、なかなか思い通りにならなかったりすることも多々あるのですが、それも成長の一環なのかなと最近思うようにしています。

次のデザインを行うときに、だんだんと前の経験が生かされていると実感できることも増えてきました。「苦しい時期もあるけど乗り越えれば自分が成長できる!」をモットーに、これからも頑張ります。デザインの世界は広いので、いつまでも成長し続けていきたいです。

この記事の執筆者

小山田 笑渚

小山田 笑渚

2002年生まれ。山梨県出身。高校時代に趣味でアイドルのポスターをデザインしているうちにデザインを仕事にしたいと考えるようになり、専門学校に入学。先輩と距離が近く、成長できる環境を求め、キオミルに入社。ライブとお酒飲みながらお話しする場が生きがい。

    この記事の編集者

    水島 なぎ

    水島 なぎ

    1985年生まれ。福井県出身。「書く・編む・正す ことばのよろず屋」を掲げる、フリーランスのライター・編集者・校正者。実用書系出版社の企画編集者として培った編集スキルやディレクションスキルを生かし、紙媒体やWebなど幅広い分野で活動中。正しい日本語、読みやすい日本語、誤解されにくい日本語への提案が得意。

    ことばのよろず屋

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