マルチスキルなメンバーが助け合うチーム作り

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マルチスキルなメンバーが助け合うチーム作り

2020.06.11

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Yasuyuki Tsubakizaka

こんにちは。キオミル株式会社の代表椿坂です。

キオミル株式会社は2018年9月に私が1人で立ち上げた会社です。起業後約半年は1人親方としてほぼすべての業務をカバーしていました。その後、2019年6月に1人目のスタッフである萩原が入社し、2020年4月には野勢が入社。バックオフィス業務担当と合わせて、現在4名の小さなWeb制作会社です。(現在ディレクターとエンジニアを絶賛募集中です!

キオミルは非常に小さな組織ではありますが、中小企業だけでなく、上場企業や中堅企業といった規模の大きな企業からも直接案件を請け負っています。案件規模は企業規模と比例することが多く、なかには数百ページのプロジェクトもあります。

また、小規模組織の場合、人員の少なさからかなり広い業務領域を外部パートナーに頼ることも多いのですが、キオミルでは、基本的に内製で制作を行っています。

とはいえ、内製すること自体は難しくありません。必要なスキルを保有する社員を雇用すれば内製できるわけですので社員を雇用する体力があれば内製は可能です。

しかし、キオミルのような起業間もない小規模企業はそもそも沢山の人数を雇用する体力がありません(厳密には体力の安定感がない)。また、雇用したとしても案件数や規模がマチマチで各職種の業務を隙間なく割り振ることが非常に難しいと言えます。場合によっては社員の手が空いてしまうリスクも予想されます。(本記事では「空きリスク」と呼称します。)

そこで、この記事では、起業間もない小規模組織であるキオミルが業務を最適化するために実施しているマルチスキルなチーム作りをご紹介したいと思います。

起業初期は全フェーズ椿坂とパートナーで対応

起業当初はわたしがひとりでかなり広い範囲の業務をカバーしていました。幸いにも私はディレクションからデザイン、コーディングまで一通りの業務を対応可能で、状況に応じて外部パートナーを起用すれば十分対応可能でした。

必要なときに必要な部分だけ外部パートナーを起用するスタイルは起業初期の体力もリソースもない組織からすれば定番の方法です。この方法はマネジメント業務も限定的で利益も大きく、ある種、最も効率的なスタイルだったかもしれません。

しかし、外部パートナーを起用する形は容易である一方、自社の経験値獲得や知見の蓄積を放棄してしまう行為でもあります。また、パートナーとの相性や案件佳境時に顧客から生じる多量の要望の対応を外部パートナーに頼る形ではコストやスピードで不利な場合もあります。

起業後、間もなく、案件量の増加、クオリティの統一、社内知見の蓄積など、複数の要因から徐々に内製できる体制を目指すようになりました。

各人員への業務供給の難しさ

起業直後のキオミルはマーケティングが十分に機能しておらず、受注が不安定でした。幸い起業後、早い段階で上場企業や中堅企業から大規模案件を受注できましたが、案件数自体は多くはありませんでした。

大きな案件を数件、長い時間をかけて進行していく場合、1つ問題があります。それは特定のフェーズにしか対応できないメンバーの場合、自身のフェーズが完了すると、それ以上、プロジェクトに関与できなくなってしまうという問題です。

以下、詳しく説明します。

1人1職種の空きリスク

ある程度の規模の組織は、 営業力やマーケティングの強さから案件流入の間口が広くなります。そして、常に無数の案件を獲得して納品するサイクルを構築しています。無数の案件があることで、全職種のメンバーに対して、常に最適な業務がある状態を保つことができます。

一方で私たちのような小規模でありながら、比較的大きな案件を請け負う組織は同時進行する案件の数自体はさほど多くはありません。そのため、特定の職種に業務が偏る時期が生じます。

特に大規模案件が多い私たちの場合、コーディング業務の比重が大きく、コーディングの期間が長くなる傾向にあります。仮にデザインしかできないデザイナーの場合、コーディングフェーズは手が空いてしまうリスクが生じるわけです。

1人1職種の場合のスケジュール表

1人が1つのスキルしか保有していない場合、必然的に以下のようなスケジュール表になります。

1人1職種の場合のスケジュール表
シングルスキルのため、毎日同じポジションの業務

基本的に1人が1職種の仕事しかできなため、各人に対して毎日同じ種類の業務を割り当てる必要があります。同案件が同時期にデザインとコーディングを同時に行うケースは少ないため、このようなスケジュールを組む場合、案件Aはデザインフェーズ、案件Bはコーディングフェーズといった進行状況になるように、案件を進行しなければ実現することはできません。

では、上記のようなスケジュールを実現するためにはどのような案件進行状況を作り出さないといけないか、表にして見てみましょう。

1人1職種の場合のスケジュールを実現する案件状況
全ての時期に全ての職種の業務がバランスよく配分されている

1人1職種の場合、全ての時期に全職種の業務を保有している必要があります(上図はやや極端な表ですが)。そのためには社内キャパシティーを超えるような量の案件が一度に舞い込むこともなく、極力階段状に案件を受注する流れを作らなければなりません。各フェーズの業務が順序良く進行することで各種職種のメンバーに空きが生じることなく、満遍なく業務を割り当てられます。

まばらな案件獲得、業務比重の違い、停滞リスクなど

結論から言えば、起業直後の保有案件数が少ない組織が先述のような理想のスケジュールを組むことはできません。そもそも、マーケティングも営業も貧弱で案件獲得時期も予測が難しいですし、例えば、数百ページのような案件の場合、明らかに他の業務に比べてコーディング業務が多くなります。

また、デザインフェーズで苦戦したり、デザイン要素が多いことでデザインフェーズが長引くこともあります。先の表はあくまで理想論であり、美しい階段状になることは滅多にありません。

もちろんディレクターの腕で解決できる部分もありますが、Web制作のプロジェクトは不確定要素も多いのも事実です。 実際には下図のように各時期に発生する業務には偏りやバラつきが生じます。

案件状況の現実
案件開始時期も疎らで、案件内容により各職種の業務配分も異なる

起業直後で、案件数が少ない組織の場合、実際には一部の業務に偏る時期や特定の職種の業務が全くない時期もでてきます。 例えば、上図の場合、時期4はコーディング業務がないため、コーダーの手が空いてしまい、時期5ではデザイン業務がないため、デザイナーの手が空いてしまいます。

また、Web制作のプロジェクトはフィニッシャーとなるコーダーの業務が多くなりがちで、案件規模が大きくなればなるほどその傾向にあります。

案件の業務比重
案件の比重も均一ではない。大規模案件の場合はコーディング比重が重くなりがち
案件の業務比重(デザインの苦戦)
デザインで苦戦を強いられるケースもある

マルチスキルによるクロスワークで空きリスクを回避する

このような業務のバラつき問題に対して、キオミルでは個々のメンバーが特定の職種の業務のみ行うのではなく、複数の職種をカバーできるようにしています。つまり、デザイナーがデザインのみを行うのではなく、積極的にコーディング業務を担います。もちろんその逆もありますし、クリエイターがディレクションに関与する場合もあります。

例えば、先にご紹介しました案件状況の場合、各メンバーが不足しているポジションの業務に関与していきます。このように1人が複数のポジションを担うことで、各メンバーが案件の進行状況やスケジュールに合わせて、柔軟に案件に関与できるようになります。

この取り組みにより、各メンバーの空きリスクを減らし、場合によっては不足している職種の業務を手厚く補完することもできるようになりました。 また、各メンバーが業務の広域をカバーするため、突発的な小さな依頼に対しても即座に対応ができ、納品スピードが早くなるメリットもあります。

マルチスキルなチーム体制
複数のポジションの業務をカバーできるチーム体制

キオミルのスケジュール例

各メンバーがマルチスキルなキオミルは毎日同じ職種の業務を行うことは稀です。案件状況に応じて、柔軟に各人の役割が変化し、その時々に合わせて補完し合います。もちろん、個々の得手不得手はありますので、ディレクターである私が個々の特性を踏まえて、適宜配置決めするようにしています。

キオミルのスケジュール例
プロジェクト佳境時はコーディングを手厚くカバーするなど人員配置の選択肢が多い

個人としてのマルチスキルのメリット

個人的な印象に過ぎませんが、Web制作会社はまだ1人1ポジションの会社が多い印象です。1つの職種でスペシャリストになることも大切ですが、マルチスキルになることは組織だけでなく個人としてもメリットがあると思います。

他職種の業務を理解することで、メインスキルに活かせる

コーディング業務を理解しているデザイナーと、コーディング業務を全く理解していないデザイナーとでは、デザインの取り組み方が異なります。

一般的なWeb制作のワークフローはデザイナーからコーダーへ業務をリレーションしていきます。デザインカンプがコーダーの作業しやすい形式となっているか?コーダーが実現できるデザインであるか?など、コーダーに対して思いやりのあるデザインであるか否かは業務効率に大きく影響してきます。

また、クリエイター職がディレクター職を理解することで表現幅が圧倒的に広がります。(あるいはその逆も)ディレクターからの指示を形にするような社内外注のような存在ではなく、自らプロジェクトの目的を理解してクリエイティブに反映できるため、意図や説得力のある制作ができます。

このように他の職種を知ることで自身のメインの職種で活かせることはたくさんあります。

市場価値を向上させられる

当然ですが、デザインだけできるデザイナーより、ディレクションからコーディングまでマルチに対応できるデザイナーのほうが市場価値は高くながちです。市場価値が上がれば給与などの条件面で良い待遇を受けやすくなります。 また、事業側、受託側問わず、マルチスキルを求める職場も増えており、職場選びの範囲も広がります。

新たな適正や可能性を発見できる

新たな職種にチャレンジすることで、自身の新たな可能性を発見できることもあります。慣れ親しんだ業務をこなすだけでは新たな可能性は発見できません。全く新しい業務にチャレンジすることで、新しい可能性やキャリアを見出すことができるかもしれません。

以上が小規模組織であるキオミルのチームづくりです。一人二役にも三役にもなるチームですので忙しい組織であることに変わりはありません。しかし、その分、個としての成長や可能性に繋がると思っています。

キオミルでは今ディレクターとエンジニアを募集しております。
いきなり入社するのは気が引ける方は案件ベースでお付き合いを始めたり、カジュアルな交流会などもご用意しております。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

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この記事の執筆者

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Yasuyuki Tsubakizaka

1988年生まれ。福井県出身。キオミル株式会社代表取締役。大学卒業後に都内Web制作会社に入社。2018年の退職までに300社以上のWebサイトをディレクション。2018年9月にキオミル株式会社を設立。得意領域はBtoBマーケティング、Webディレクション、プロジェクトマネジメント、法人営業、組織マネジメント。
「小さくても強くて優しい組織」を目指して、苦悩しつつも前向きに会社を経営中。ちなみにWeb制作業界に入った元々の理由は「なんとなくカッコいいから」。趣味は料理。

運営中のWebサイト

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